皆さま、おはようございます。CFP(1級ファイナンシャル・プランニング技能士)のワイワイこと岩井です。
ご存じの通り、選挙は相場変動に大きな影響を及ぼすビッグイベントです。
2024年後半の大きな出来事としては、10月27日(日)の衆議院議員総選挙、そして11月5日(火)のアメリカ大統領選挙が控えています。
前回のコラム「衆議院選挙と日経平均株価」では、2000年以降に実施された衆議院選挙と日経平均株価の動きを分析し、選挙結果そのものよりも、その後の政権運営のほうが株価に与える影響が大きいことをお伝えしました。
今回は、アメリカ大統領選挙が米国株式市場にどのような影響を与えるのか、NYダウのチャートを使って調べてみます。
ちなみに、アメリカ大統領選挙の投票日は法律で「11月の第一月曜日の翌日」と定められています。
それでは、2000年以降に実施された大統領選挙後のダウ平均株価の動きを見てみましょう。変動がわかりやすいように、「選挙投票日」と「翌年の年末」を1本の線で結んでいます。
2020年11月3日:バイデン氏が勝利し、トランプ氏が敗れた選挙
〇ジョー・バイデン(民主党)
〇ドナルド・トランプ(共和党)
選挙直前には先行き不透明感が影響して値を崩しましたが、バイデン氏の勝利が確定した後はすぐに持ち直し、その後は安定した上昇が続きました。コロナショック後のリバウンドは、翌年末まで続きました。
2016年11月8日:トランプ氏が勝利し、ヒラリー氏が敗れた選挙
〇ドナルド・トランプ(共和党)
〇ヒラリー・クリントン(民主党)
選挙前の2か月間はほとんど値動きがありませんでしたが、トランプ氏の勝利が確定すると、ムードが一転し、その後は上昇が続きました。
2012年11月6日:現職のオバマ大統領が勝利し、ロムニー氏が敗れた選挙
〇バラク・オバマ(民主党)
〇ミット・ロムニー(共和党)
2期目に対する期待感が1期目ほどではなかったのか、確定後は2か月ほど停滞しましたが、その後は順調に上昇しています。
2008年11月4日:オバマ氏が勝利し、アメリカ史上初のアフリカ系大統領が誕生
〇バラク・オバマ(民主党)
〇ジョン・マケイン(共和党)
リーマンショック直後の選挙だったため、選挙後も厳しい相場が続きましたが、その後はリバウンドが早く、翌年末にはプラスの成績となりました。
2004年11月2日:現職のジョージ・W・ブッシュが勝利した選挙
〇ジョージ・W・ブッシュ(共和党)
〇ジョン・ケリー(民主党)
選挙前後ともに小動きでしたが、選挙後は小幅ながら上昇しました。2期目の安定感が相場にも現れたのかもしれません。
2000年11月7日:ジョージ・W・ブッシュ氏が勝利した選挙
〇ジョージ・W・ブッシュ(共和党)
〇アル・ゴア(民主党)
選挙直後にインターネット・バブルが崩壊したため、株価は大幅に下落し、翌年末の株価は就任時よりも低くなりました。
2000年以降のNYダウチャート
2000年以降の大統領選挙に基づく翌年末までの株価推移を見てみると、6回中5回がプラスの成績でした。
○○ショックのような大きな下落局面に直面しない限り、選挙後の株価は基本的に上昇傾向です。
長期的に見るとダウ平均株価の動きは右肩上がりです。例えばリーマンショックのような局面に直面したとしても、6年以上持ち続ければプラスに転じる可能性があります。
どのタイミングで買ったとしても、長期的な期待値は基本的に変わりませんが、大統領選挙が相場上昇を後押しするきっかけになることも考えられます。
これから投資を始めようと考えている方には、良いタイミングかもしれません。
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